2011年7月14日木曜日

研究室紹介:


今年は例年に増して簡素化された研究室紹介で、学生諸君も期末テストのあとの重い足取りで、どたばた研究室見学をしてました。そのわりには、私たちの離れた研究室にも多くの学生が来てくれて、今年はこと,「やりがい」がありました。


20分ツアーという段階で既に拗ねていた私は、研究室の仲間たちに全てを委ねました。でも、これが良かった。皆が3年生諸君にリスペクトを払ってよい情報提供をしていたようです。学生が知りたい情報は、先輩にしか伝えられないかも。来年も是非プロデユース頼みたいと思います。


さて、研究室にとって良き仲間をリクルートするのは、最重要課題の一つのはなずなのですが、毎年、学生諸君の前に立つと、何を訴えるべきか困ります。欧米の研究室紹介なら100%コンテンツで押しまくりですが、過去5年、研究内容と分野の魅力ばかり訴えすぎて「どん引き」を積み重ねてきたので、今年は内容については触れませんでした。…でも結局それを訴えないと…消化不良で「溜まり」ますね。そもそもコンテンツを抜かれたら、我々科学者には何が残るのでしょう…(人格?教え方?雰囲気?…塀の中で10年も試験管をふってた我々は、社会常識を全部学び損ねています)。


全国的傾向とも聞きますが、研究室選びが年々コンテンツレス化するのは、智の劣化を助長しているみたいで背任意識があります。我々の発信する情報の質を学生諸君にしっかり値踏みされる緊張感は、学科全ての研究の発展によい影響をあたえるはず。教員が照れあって「うちはいいよお!」と云いづらい状況では、学生に判断基準も、科学技術に思いを馳せる機会も提示し得えない。何か良い仕組みはないものでしょうか...。


学生諸君には、自分のキャリアパスとの整合性を鑑みて、「ああ、ここなら価値ある冒険ができそうだ」と納得してウチの門を叩いてほしいものです。なんたって、縁があるのは2研全体で8名、梅野Gでは最大4名。是非とも、バイオサイエンス/バイオテクノロジーが「面白そう」と思うひとに来てほしいです。